腸内の悪臭の正体!?スカトールとは
- Tetsu Shiratori
- 3月9日
- 読了時間: 4分
「なんだか口臭や体臭が気になる…」
「最近、便の臭いがきつい」
そんな悩みを抱えている方、それは腸内環境の悪化が
原因かもしれません。
腸内で発生する スカトール(Skatole) という有害物質が、
その悪臭の正体です。
今回はスカトールの発生メカニズムや体への影響、
そしてその対策について詳しく解説していきます。
スカトールとは?
スカトールは 腸内でタンパク質が分解・腐敗する過程で
生成される有害物質 の一つです。
特に、動物性タンパク質の過剰摂取や腸内環境の悪化 によって
増加し、強烈な悪臭を放つのが特徴です。
スカトールの基本情報
化学式:C₉H₉N
分類:インドール系化合物
発生場所:腸内(大腸)、腐敗した動物性タンパク質
特徴:強い 糞臭 を持つ
低濃度では花やジャスミンのような香りになる
高濃度では 腐敗臭や体臭・口臭の原因 になる
スカトールの発生メカニズム
腸内の悪玉菌(ウェルシュ菌、大腸菌の有害株、クロストリジウム属など)が
動物性タンパク質を分解する際にスカトールが生成 されます。
スカトールの生成プロセス
動物性タンパク質の摂取
肉、卵、乳製品などが腸内で分解される。
アミノ酸の分解
その中の トリプトファン(必須アミノ酸)が腸内細菌によって分解される。
インドールの生成
トリプトファンが代謝され インドール が生成される。
スカトールへ変化
インドールがさらに代謝され、スカトールへと変化する。
➡ 腸内の悪玉菌が増えると、この過程が活発になり、スカトールの量が増加!
スカトールの影響
スカトールが体内で増えると、
以下のような悪影響を引き起こします。
1. 体臭・口臭の原因
スカトールは腸で吸収され、血流を通じて全身を巡ります。
その結果…
皮膚から汗とともに排出され、体臭(特にワキや口臭)が強くなる
肺から呼気として排出され、口臭が悪化
便やオナラの臭いが強烈になる
特に 便秘が続くと、腸内でスカトールが蓄積 し、
より強い悪臭を放つようになります。
2. 肌荒れ・ニキビの原因
スカトールなどの有害物質が腸内で増えると、腸壁がダメージを受け、
毒素が血液に流れ込む 「腸漏れ(リーキーガット症候群)」 を引き起こします。
その結果…
肌のくすみ、吹き出物、ニキビが増える
アトピー性皮膚炎やアレルギーが悪化
ターンオーバーが乱れ、肌の老化が進行
3. 腸内環境の悪化
スカトールは腸の粘膜を傷つけ、腸の動きを鈍くします。
その結果…
便秘や下痢を引き起こす
腸内の善玉菌が減少し、悪玉菌がさらに増殖
腸内の腐敗が進み、さらなる有害物質が発生する悪循環
4. 大腸がんや生活習慣病のリスク
スカトールやその関連物質(インドール、硫化水素など)は
腸の炎症を引き起こし、大腸がんのリスクを高める
ことが指摘されています。
また、血液を通じて
肝臓に負担をかけ、脂肪肝や糖尿病などの生活習慣病の原因 に
なることもあります。
スカトールを減らす方法
匂いだけでなく、病気の元にもなるとしると
当然減らしたくなりますよね。
腸内の悪臭を防ぎ、健康な腸を維持するためには、以下の方法が有効です。
1. 食生活の改善
食物繊維を摂る(腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を防ぐ)
野菜(ブロッコリー、ごぼう、キャベツ)
海藻(わかめ、ひじき)
豆類(納豆、大豆)
発酵食品を摂る(腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制する)
ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、味噌、納豆
動物性タンパク質を摂りすぎない
肉類を減らし、魚や植物性タンパク質(豆腐、納豆)を取り入れる。
特に 赤身肉や加工肉(ハム、ソーセージ) はスカトールを増やす原因に。
2. 水分をしっかり摂る
1日1,5~2Lの水を飲むことで
便秘を防ぎ、有害物質の排出を促す。
3. 適度な運動をする
ウォーキングや軽いストレッチ をすることで
腸のぜん動運動を促進し、便秘を防ぐ。
4. ストレスを減らす
ストレスが溜まると腸の動きが悪くなり
スカトールが増えやすくなります
リラックスする時間を持ち、副交感神経を優位にすることが大切
夜寝る前のスマホの使用は逆効果になりますよ。
まとめ
スカトールの発生を防ぎ、腸内環境を整えることは、
体臭・口臭・便の臭いの軽減だけでなく
美肌や健康維持にもつながります!
今日からできる簡単な腸活を取り入れて、
スカトールを撃退しましょう!
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