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リソソームとは?細胞の“お掃除屋さん”が健康を守る理由

  • 執筆者の写真: Tetsu Shiratori
    Tetsu Shiratori
  • 4月10日
  • 読了時間: 4分



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リソソームとは何か?

細胞の中の小さなゴミ箱

私たちの体は数十兆個もの細胞でできています。

そのひとつひとつの細胞の中には、「リソソーム」

という小さな袋のような構造が存在しています。


リソソームは、細胞内で不要になったものを分解してくれる

いわばゴミ箱や、お掃除屋さんのような役割をしています。


分解酵素で老廃物を処理するしくみ

リソソームの中には、約50種類以上の分解酵素が含まれていて

タンパク質や脂質、糖質、細胞の老化した部品などを分解します。


リソソームの内部は酸性で、こうした酵素たちが働きやすい環境が

整っているんです。


リサイクル機能で細胞を元気に保つ

分解された物質は、細胞内で再利用されることもあります。

まるで家庭で生ゴミを堆肥にするように、細胞もリソソームを通して

資源の再活用をしているのです。


リソソームの具体的な働きとは?

老廃物や古い細胞の部品の分解

リソソームは、使い古された細胞内の部品(小器官など)を回収して分解し

新しい材料へと変えていきます。

これにより、細胞は常にフレッシュな状態を保つことができます。


細菌などの外敵の処理

細胞に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物も

リソソームが取り込んで分解します。

免疫の一部としても働いているんですね。


オートファジーとの関係性

「オートファジー」とは、自分を食べるという意味の言葉ですが

これはリソソームと協力して行う細胞のリサイクルシステムです。


エネルギーが不足したときやストレスがかかったときなどに

細胞内の不要な部分を分解し、再利用することで命をつないでいます。

*断食をする形には、馴染み深い言葉ですね。


リソソームの働きが悪くなると起こること

細胞内にゴミが溜まり機能低下

もしリソソームの働きがうまくいかなくなると

本来分解されるべきゴミが細胞内にどんどん溜まっていきます。

その結果、細胞の中が汚れてしまい、さまざまな機能がスムーズに働かなくなります。


細胞死や病気の原因になることも

長期的には、細胞が自殺するアポトーシス(細胞死)が起こったり

免疫力が落ちてしまったりと、健康に大きな影響を与えることもあります。


リソソーム病とは?

遺伝性の疾患に多い「リソソーム蓄積症」

リソソームに含まれる酵素が生まれつき欠けていたり

働きが弱かったりすることで

リソソームが正常に機能できない状態になることがあります。

これを「リソソーム蓄積症」と呼び、遺伝的な病気の一種です。


代表的な疾患とその症状

・ゴーシェ病:肝臓や脾臓が腫れたり、骨の痛みが出たりします。

・タイ・サックス病:乳児期に発症し、神経の発達に大きな影響が出ます。

・ファブリー病:手足のしびれや痛み、腎臓や心臓の障害などが特徴です。

これらの病気は非常にまれですが、リソソームの重要性を知るきっかけにもなります。


日常生活に活かすためにできること

リソソームをいたわる生活習慣とは

細胞の環境を整えるためには、日々の生活習慣がとても大切です。

栄養バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠が

細胞の健やかな働きを支えてくれます。


ストレス・食事・睡眠の大切さ

ストレスが続くと、細胞も疲れてしまいます。

心と体の両方をゆるめて、リラックスできる時間を持つことも、

リソソームの働きを助ける大切なケアのひとつです。

スマホの使いすぎもストレスの一種です。


まとめ|細胞をいたわることは自分を大切にすること

リソソームは、私たちの体の中で24時間休むことなく働き続ける

小さなお掃除屋さん。

その働きを知ることで、日々の生活の中で

もっと自分の体に優しくなれるヒントが見つかるかもしれません。


見えないところで頑張ってくれている細胞たちに

今日もちょっと感謝して過ごしてみませんか?🌸

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