sIgAってなに? かんたんに
- Tetsu Shiratori
- 1月21日
- 読了時間: 3分
体には病毒や細菌からまもる「免疫」っていうシステムがあるのをご存知ですか?
免疫の中に「IgA」っていう大事なものがあって、
それが体を守ってくれています。
そのIgAの特別な仕様の一つが「sIgA」。
今回はこの「sIgA」のことをわかりやすくご紹介します。
IgAってなに?
IgAは「免疫グロブリンA」というもので
体の中にある「毒やウイルスと戦う戦士」みたいなものです。
これは、特に口の中や胃の中など「結膜」と呼ばれる場所に
たくさんあって、体の健康を保つために守ってくれています。
sIgAはIgAは、どう違うの?
sIgAは「分泌型IgA」といって、特に口の中の唾液などにあるIgAのことを指しています。
これには「分泌成分」という体を守る装備がついていて
そのおかげで胃の中や水の中でもこわれずに働いてくれるんだよ。
sIgAの大切さ
sIgAは「体を病毒から守る最前線」とも言える大切なもの。
たとえば、口の中には細菌がいっぱいいるけど、sIgAがそこで気をはって、
わるい細菌が体の中に入らないようにしてくれています。
ただ、疲れたりストレスがたまったりすると、sIgAが少なくなって、
やられやすくなっちゃうこともあるんだ。
sIgAを増やすために
それでは、sIgAをいっぱい出すためにはどうすればいいのか?
実は、正しい生活とリラックスが大切なんです。
正しい食事をしたり、よく寝たり、ストレスを減らすことで、
sIgAは増えて、体を上手に守ってくれます。
逆にいうと、食事の時間が不規則だったり、好みのものを
食べ続けたりすると減ってしまいます。
眠る時間が短かったり、不規則でも減ります。
sIgAは元気の秘密です。
大切にして、体を健康な状態へと傾け大事にしていきましょう!
sIgA(分泌型IgA)は、「分泌型免疫グロブリンA(Secretory Immunoglobulin A)」の略で、免疫系における重要な役割を果たす抗体の一種です。以下に、sIgAの概要とIgAとの違いを含めて解説します。
IgAとは
IgA(免疫グロブリンA)は、免疫グロブリン(抗体)の一つで、体内で二番目に多い抗体です。主に以下の特徴があります:
役割:主に粘膜免疫(外部環境との境界での防御)を担う。
存在場所:血液や粘膜(唾液、涙、気道分泌物、消化液、母乳など)に存在。
構造:血清中では単量体(1つの抗体単位)として存在することが多い。
sIgA(分泌型IgA)とは
IgAの中でも、特に粘膜の表面で分泌される形態がsIgAです。sIgAは次のような特徴を持ちます:
構造:
・二量体(2つの抗体単位):sIgAはIgA単量体が結合して二量体となり、
さらに「分泌成分(secretory component)」と呼ばれるタンパク質が付加されています。
・分泌成分は、sIgAが消化酵素や環境因子から分解されないよう
保護する役割を果たします。
役割:粘膜表面(消化管、呼吸器、尿路、乳腺など)に分泌され、 外界から侵入してくる病原体(ウイルスや細菌)や毒素に対する防御の 最前線を担います。
病原体が細胞に付着するのを防ぎ、感染を阻止します。
分泌場所:主に粘膜免疫系に関連する場所で分泌され、 唾液、母乳、涙、鼻水、腸液などに多く含まれます。
IgAとsIgAの違い
項目 | IgA | sIgA |
構造 | 単量体が主流(血液中) | 二量体+分泌成分(粘膜表面) |
主な存在場所 | 血液など体内 | 粘膜分泌物(唾液、母乳、涙、腸液など) |
役割 | 全身性免疫に寄与 | 粘膜免疫の最前線、防御バリアを形成 |
安定性 | 分解されやすい | 分泌成分により分解に強い |
医療分野での重要性
sIgA低下の影響: sIgAの分泌量が低下すると、粘膜免疫が弱まり、 風邪や感染症にかかりやすくなります。 また、ストレスや過労によってsIgA分泌が減少することもあります。
測定と活用: sIgAは唾液検査などで簡便に測定でき、 ストレス状態や免疫機能の評価に利用されます。
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